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台形CSGによる河川締め切り~八ツ場ダム仮締切工事~

2015年11月19日

台形CSGによる河川締め切り工事

1952年の計画から63年を経て、2015年(平成27年)1月に八場ダム本体工事が着手されました。それに先立ちダム本体工事箇所の河川切り替えのため、平成24年11月から平成27年1月までの工期でダム上下流に仮設締め切り堤(堰)を当社が施工しました。上流側の締め切り堤は高さが30mを超え、台形CSGダムという新しい技術を採用しました。

CSGとは

CSGとはセメントで固めた砂礫のことで、現地発生材にセメントと水を加えて練り混ぜて材料を製造します。施工方法はCSGの敷均し厚さを1層25㌢で行い、3層目毎に大型振動ローラで転圧し、転圧後セメントペーストを塗布します。このサイクルを繰り返して計画高さまで締め切り堤(堰)を構築します。

台形CSGダムは日本でのみ採用されており、完成したダムは北海道の当別ダム、沖縄の億首ダムのみです。当社が共同企業体で施工中の北海道発注厚幌ダムも台形CSGダムです。CSG工法は最新のダム技術ですが合理性の高さから、ダム以外の工事でも採用が期待されています。

CSGの施工

 


品質管理


 

ICT(情報化施工)の導入

[ブルドーザマシンコントロールシステム] CSGを敷き均すブルドーザには排土板(土砂を押す部分)の高さを自動に制御できるマシンコントロールを使用しました。目標とする高さに精度よく敷き均しができます。また、トンボ設置の測量が不要なので職員の負担も軽減し、さらに測量で重機の周りをうろつかなくて良いので安全性も向上します。

[転圧管理システム] CSGを転圧する大型振動ローラには、決められた転圧範囲を転圧回数に応じた色でマッピングした画面をオペレータが確認しながら作業できる転圧システムを使用しました。これにより踏み残しを排除でき面的に均一なCSG打設を可能としました。


[測量のICT] 仮締切堤は複雑な形状の基礎岩盤上に構築します。日々の打設量を算出し計画するためには岩盤形状を詳細に捉える必要があり、現場では1リフト75㌢毎に岩盤を測量しました。測量データは電子野帳に記録し、これを自動で図面化するソフトを駆使して測量と数量算出業務の効率化を図りました。


 

渓谷を流れる吾妻川

渓谷を流れる吾妻川は群馬県の景勝地の一つです。新緑が眩しい5月、紅葉に覆われる10月の景色はとても美しく、多くの観光客が訪れていました。ライトアップされた渓谷を背景に報道ステーションの中継も来ていました。

多くの観光客の目を楽しませてくれる穏やかな吾妻川ですが、工事にとっては厄介な川でした。6月の長雨が影響して、川幅が狭くなった締め切り堤箇所では水位が一気に上昇し、越流を経験させられました。

現場を和ませてくれる動物達

現場付近は元々温泉街や民家も点在した場所。しかしここはダムができる山の中。都会では見られない動物がたまに顔を出し和ませてくれます。例えばサル。いつも団体行動で小猿をおんぶした親子が事務所前の柿の木に群がります。ニホンカモシカ。目が合うとなかなか目をそらさずその場で固まります。林道で会うとかなりビビります。イノシシの親子。時々5,6頭で道路に出てくるので轢きそうになります。

現場の声

CSG第一人者の方との勉強会や上流一次締切堤の決壊などの色々なトラブルを経て、全国的にも実績の少ないCSG工法で高さ30m超の締切堤を完成でき、大きなアドバンテージを得ました。現場は観光地に近く、訪れる観光客に混じり草津温泉への日帰り入浴で汗を流し英気を養いました。完成まで緊張の連続でしたが、充実感満載で新発見が多く、貴重な経験ができました。

現場スタッフ:東京支店から吉田所長、西科副所長、朝倉、柳沼、千藤。北海道本店から西垣、高橋(知)、吉本。北海道本店技術部から渡邉


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